

皮膚のかゆみが続くと「乾燥かな」「ストレスかな」と片付けたくなりますが、ラテックスアレルギーが関係する人では“食べ物”が引き金になることがあります(ラテックス-フルーツ症候群)。
ラテックス(天然ゴム)のアレルゲンに体が反応するようになると、構造が似た植物由来タンパク質にIgEが交差反応して、果物などで蕁麻疹やアナフィラキシーが起こることがあります。
重要なのは、食べ物一覧は「禁止リスト」ではなく、「症状が出やすい順に疑うための地図」だという点です。
また、ラテックスアレルギーの症状は接触部位の蕁麻疹だけでなく、全身性の蕁麻疹、アナフィラキシー、吸入(手袋パウダーなど)による喘息・鼻炎・結膜炎まで幅があります。
参考)ラテックスアレルギー|一般社団法人日本アレルギー学会
つまり「皮膚のかゆみ」しか出ていない段階でも、状況次第で強い症状に進む可能性があるため、食べ物の関与を丁寧に切り分ける価値があります。
日本アレルギー学会は、ラテックスアレルギー患者の半数近くで、バナナ、アボカド、キウイ、クリなどの摂取で蕁麻疹やアナフィラキシーの報告があるとしています。
また、食物アレルギー診療ガイドライン(ダイジェスト)でも、ラテックス抗原と果物・野菜の抗原の交差反応性により、ラテックスアレルギー患者の30~50%に関連症状が起こり得て、リスクが高い食品としてアボカド、クリ、バナナ、キウイフルーツが挙げられています。
さらに、アレルギーガイドライン2021(ダイジェスト)には「ラテックスと交差反応性を示しやすい食物」が表として整理され、上段ほど誘発頻度が高いと説明されています。
ここでは「頻度が高いグループ」を軸に、日常の確認に使いやすい形へ並べ替えます(個人差があるので、症状がなければ必ずしも除去は不要です)。
参考)アレルギーガイドライン2021 ダイジェスト版 第14章 食…
【交差反応の“要注意”食べ物(報告が多い代表例)】
参考)食物アレルギーの発症と予知と予防 : 食物アレルギー診療ガイ…
【同じ仕組みで疑う“周辺候補”の考え方】
ラテックスは植物由来タンパク質であり、似た構造のタンパク質を含む果物・野菜で交差反応が起こり得る、というのが基本ロジックです。
参考)第8章『ラテックス-フルーツ症候群』ってどんな病気?
そのため「上の4つで症状がある」「ラテックス製品での接触症状がある」人は、自己判断で食材を増やして削るのではなく、“症状が出た食材”と“出た状況(生/加熱、量、運動、飲酒)”をセットで記録して医療機関に共有するのが安全です。
ラテックスアレルギーは、接触部位の接触蕁麻疹から全身性の蕁麻疹、アナフィラキシー、アナフィラキシーショックまで起こり得るとされています。
また、ラテックスアレルゲンが付着したパウダーの吸入で喘息発作や鼻炎、結膜炎が起こることもあるため、「皮膚だけの問題」と決めつけない視点が必要です。
食べ物が関係しているかを見分ける現場的なコツは、「タイミング」と「再現性」です。
皮膚のかゆみが主症状でも、背景にラテックス暴露(炊事用手袋、ゴム製品など)があると、同じ週に果物で反応が出る…という組み合わせが起きることがあります。
ラテックスアレルギーは、ゴムの木(Hevea brasiliensis)の樹液由来アレルゲンが原因で、手袋などから溶出したアレルゲンが主に経皮感作でIgE抗体産生につながる、と説明されています。
さらに、アレルゲンは15種類以上のコンポーネントが見つかっており、例としてHev b 6.02が医療従事者で特異度が高いとされています。
この「コンポーネント」という考え方は、食べ物一覧を“精密化”するヒントになります。
理由は単純で、交差反応は「食材名」そのものではなく「タンパク質の似かた(分子レベルの構造)」で起こるからです。
実際、国立医薬品食品衛生研究所の解説では、ラテックス-フルーツ症候群を分子レベル(交差反応性アレルゲン)で説明し、交差反応が報告された植物性食品の種類が増える傾向にあることにも触れています。
参考)https://dmd.nihs.go.jp/latex/cross.html
【受診時に持っていくと役立つメモ】
【自己判断での除去が危険な理由】
ラテックスと交差反応しやすい食物は“傾向”として整理できても、実際に症状が出るかは個人差が大きく、「避けるほど別の食品で栄養バランスが崩れる」「外食恐怖が強まる」など別の問題が起こり得ます。
検索上位の記事は「バナナ・アボカド・キウイ・クリ」を中心に一覧化することが多い一方で、読者が実生活でつまずくのは「生ならダメ?加熱ならOK?」「同じ果物でも熟し具合で違う?」という“運用”です。
この点は、ラテックス-フルーツ症候群を分子レベルで説明する資料を読むと整理しやすくなります。
国立医薬品食品衛生研究所の解説では、交差反応性に関わるタンパク質や、感作(体が覚える段階)と症状誘発(食べて出る段階)を分けて考える視点が示され、吸入や粘膜接触で感作が成立し得ることにも触れています。
ここから導ける意外に実用的なポイントは、「食べ物一覧=食材名」だけで決めず、以下の条件も一緒に扱うことです。
皮膚のかゆみが続いている人ほど、いきなり食材を削るより「ラテックス製品への接触を減らす」「症状が出た食材だけ一時的に回避して受診につなぐ」という順番が現実的です。
日本語の参考:ラテックスアレルギーの概要、症状、交差反応(バナナ・アボカド・キウイ・クリ等)、ハイリスク職種、予防の方向性
ラテックスアレルギー|一般社団法人日本アレルギー学会
日本語の参考:ラテックスと交差反応性を示しやすい食物(表で整理、上段ほど頻度が高いという説明)
アレルギーガイドライン2021 ダイジェスト版 第14章 食…
日本語の参考:ラテックス-フルーツ症候群を分子レベルで解説(交差反応性アレルゲン、感作と誘発の考え方)
https://dmd.nihs.go.jp/latex/cross.html

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