水溶性ビタミン 覚え方 看護 ゴロ国試対策 看護学生向け

水溶性ビタミンの覚え方と看護ケア

水溶性ビタミンの覚え方と皮膚ケアの要点
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国試に出る水溶性ビタミンの全体像

ビタミンB1〜B12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンCなど9種類の水溶性ビタミンは、主にエネルギー代謝や皮膚・神経・造血に関与します。

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ゴロ+理解で「忘れない覚え方」に

看護学生向けのビタミン語呂合わせは多数ありますが、欠乏症のイメージや症例と結びつけて覚えると国試や実習で応用しやすくなります。

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皮膚のかゆみとビタミンB群の意外な関係

ビタミンB2・B6・ビオチンなどは皮膚や粘膜の修復、炎症を抑える働きに関わり、不足や偏りがあると湿疹・乾燥・かゆみが悪化することがあります。

水溶性ビタミンの覚え方ゴロと看護学生の暗記法

 

水溶性ビタミンは「B群+C」と覚えるのが基本で、B1・B2・B6・B12・葉酸・ナイアシン・パントテン酸・ビオチン・ビタミンCが代表的です。
看護師国家試験では、これらの「種類」と「主な働き」「欠乏症」の3点セットで聞かれることが多く、特にB1・B2・B6・B12・C・葉酸は頻出とされています。
水溶性ビタミンは脂溶性ビタミンと違い体に貯めにくく、余分な分は尿として排泄されるため、毎日の食事からこまめに補う必要があります。

 

参考)水溶性ビタミンとは?9種類のビタミンのはたらきや食事摂取基準…

その分、国家試験でも「どれが水溶性/脂溶性か」「過剰症が問題になりやすいのはどれか」といった区別を問う問題がよく出題されています。

 

参考)看護師国家試験 第102回 午後72問|看護roo![カンゴ…

看護学生向けには、ビタミンの語呂合わせをまとめた教材やサイトが多く、脂溶性と水溶性をまとめて覚えるゴロや、ビタミンごとの欠乏症ゴロが紹介されています。

 

参考)みんなでつくる 看護師国試 ごろ合わせプロジェクト

ただしゴロだけに頼ると、本番でひっかけ問題に弱くなるため、「エネルギー代謝=B群」「コラーゲン・抗酸化=C」などざっくりした役割のイメージを一緒に持っておくと安心です。

 

暗記を定着させるコツとして、以下のようなシンプルな学習ルーチンがおすすめです。

 

     

  • 1枚のルーズリーフに「ビタミン名/主な働き/欠乏症」を3列で一覧にして、ベッドサイドノートのように携帯する。
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  • 同じページの端に、自分で作ったオリジナルのゴロを書き込んで、毎回声に出して確認する。
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  • 看護師国試の過去問アプリやサイトで、ビタミン関連の問題だけを一気に解く「テーマ別演習日」を週1回つくる。
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  • 「脚気の患者さん」「口角炎の人」「夜勤明けで食欲がない高齢者」など、具体的な架空患者をイメージしながら、どのビタミンが関係しそうかを考えるトレーニングをする。

国試だけでなく実習の申し送りでも、エネルギーが足りていない患者さんや、口内炎・皮膚トラブルを繰り返す人を見たときに「もしかして水溶性ビタミン不足?」という視点を持っておくと、質問内容や食事観察の質が一段上がります。

 

参考)ビタミン欠乏症|病気症状ナビbyクラウドドクター

水溶性ビタミンの基礎と欠乏症状が整理されている看護学生向け解説ページ。

 

水溶性ビタミンの欠乏症状は?|がんばれ看護学生【メディックメディア】

水溶性ビタミンと皮膚のかゆみ・湿疹に関わる欠乏症状

皮膚のかゆみや湿疹が長引く患者さんでは、アレルギーや乾燥だけでなく、水溶性ビタミンB群の不足が背景にあるケースも指摘されています。
かゆみ神経の伝達にはビタミンB群やミネラルが関わっており、これらが不足すると、刺激に対してかゆみが出やすい状態になることがあると報告されています。
特にビタミンB2は皮膚や粘膜の代謝と皮脂腺の働きを整える役割があり、不足すると口角炎や口内炎、脂漏性皮膚炎、にきび様の皮膚トラブルが出やすくなります。

 

参考)ビタミンB2 主薬製剤 :: 製品情報

市販のビタミンB2製剤でも「肌あれ・にきび・口内炎・目の充血・かゆみ」の改善をうたったものがあり、粘膜・皮膚トラブルと強く関連していることが分かります。

 

参考)ビタミンB群とは?効果や不足による影響、ビタミンB群を多く含…

ビタミンB6はタンパク質代謝や神経伝達物質の合成に関わり、不足すると湿疹や脂漏性皮膚炎、口角炎、舌炎など、かゆみを伴う皮膚炎症状を起こしやすくなります。

 

参考)ビタミンB6欠乏症 - 11. 栄養障害 - MSDマニュア…

一方で、サプリなどでの長期大量摂取では末梢神経障害を起こすことがあり、しびれや異常感覚が出ると、患者さん自身は「かゆい」と表現する場合もあるため注意が必要です。

ビオチン(ビタミンB7)は、皮膚・粘膜・毛髪・爪の健康や脂質代謝、ヒスタミンの分解に関わる水溶性ビタミンで、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患との関連でも研究が進んでいます。

 

参考)ビオチンの効果とは?摂取量の目安や摂取のコツなどを詳しく解説…

ビオチンが不足するとヒスタミンが体内に溜まりやすくなり、かゆみや炎症が悪化する可能性があるとされ、腸内環境の乱れや抗生物質使用で不足しやすくなる点も皮膚疾患患者では見逃せません。

 

参考)ビタミンB群のおもな特徴とアレルギー疾患を改善するはたらき

代表的な水溶性ビタミンと皮膚症状を、かゆみとの関係に絞って整理すると次のようになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビタミン 主な働き(簡略) 不足時に目立ちやすい皮膚症状
B2 皮膚・粘膜の代謝や皮脂バランスを整える。 口角炎、口内炎、脂漏性皮膚炎、にきび様皮疹、目の充血やかゆみ。
B6 タンパク質代謝と神経機能の維持に関与する。 湿疹、脂漏性皮膚炎、口角炎、舌炎など、かゆみを伴う皮膚炎。
ビオチン 皮膚バリアや脂質代謝、ヒスタミン分解を助ける。 乾燥や赤みの悪化、アトピー性皮膚炎のかゆみ増悪に関与すると報告。
ナイアシン エネルギー代謝と皮膚・粘膜の維持に関わる。 欠乏で日光に当たる部位の皮膚炎(ペラグラ)、かゆみやヒリつき感。
ビタミンC コラーゲン合成と抗酸化作用で皮膚の修復をサポート。 乾燥しやすい皮膚、あざができやすい、創傷治癒遅延など。

慢性的なかゆみを訴える患者さんで、貧血や栄養状態の悪さ、アルコール多飲、消化吸収障害、透析などがある場合は、ビタミン欠乏症が背景にあることも少なくありません。

 

参考)疾患と栄養|貧血(鉄不足)やアトピーなどは西宮の甲子園栗木皮…

「保湿しても、ステロイドを塗っても良くならないかゆみ」の一部には、こうした栄養面の要因が隠れている可能性があるため、看護の視点から食事内容や体重変化、内服薬、生活背景を丁寧に聴取する価値があります。

ビタミンB群と皮膚のトラブル・アレルギーとの関係を詳しく解説したコラム。

 

かゆみと栄養|甲子園栗木皮フ科クリニック

水溶性ビタミンの看護国試頻出ポイントと過去問パターン

看護師国家試験では、「どれが水溶性ビタミンか」を単純に問う必修問題から、「欠乏による症状の組み合わせ」「食事摂取基準と耐容上限量」を関連づける応用問題まで幅広く出題されています。
水溶性ビタミンは種類が多いため、まずは「B群とC」のグループを押さえたうえで、「B1・B2・B6・B12・葉酸・C」の6つを最優先で固めるのが効率的です。
過去問の頻出パターンとしては、例えば次のようなものがあります。

 

     

  • 「水溶性ビタミンはどれか」→選択肢にA・D・E・KとCやB群が混ざっており、脂溶性との区別が問われる。
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  • 「ビタミンB1欠乏による症状はどれか」→脚気や末梢神経障害、心不全などから選ばせる問題。
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  • 「葉酸やビタミンB12の不足で起こりやすい血液疾患はどれか」→巨赤芽球性貧血を答えさせるパターン。
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  • 「食事摂取基準で耐容上限量が定められているビタミンはどれか」→A・Dとともに、ナイアシンやB6など一部の水溶性ビタミンが問われる。

皮膚のかゆみと関連が深く、かつ国試でも狙われやすいのが「皮膚症状を伴うビタミン欠乏」です。

例えばビタミンB2・B6・ナイアシンは、いずれも皮膚や粘膜の炎症・皮膚炎・口角炎などを引き起こすため、問題文に「口角炎」「口唇のひび割れ」「日光に当たる部位の皮膚炎」といったキーワードが出てきたら、水溶性ビタミンB群を連想したいところです。

効率よく得点源にするためには、以下のような「一問多答型」の覚え方が役立ちます。

 

     

  • 「B1=脚気・ウェルニッケ脳症、アルコール多飲で不足しやすい」など、リスク背景までセットで覚える。
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  • 「B2・B6・ナイアシン=皮膚炎・口角炎・口内炎」など、皮膚・粘膜症状をまとめて関連づける。
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  • 「葉酸・B12=巨赤芽球性貧血・妊娠・造血」など、血液と胎児発育に関わるイメージで紐づける。
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  • 「C=壊血病・コラーゲン・抗酸化・喫煙者で需要増加」など、生活習慣との組み合わせで覚える。

過去問サイトや解説書では、ビタミン関連問題をまとめて閲覧できるコンテンツもあり、解説を読みながら「なぜこの症状が出るのか」まで理解しておくと、ひっかけにも強くなります。

 

皮膚のかゆみや湿疹とビタミンの関連を意識しながら解いていくと、臨床に出てからも「この患者さんはどのビタミンが不足していそうか」と自然に考えられるようになり、看護評価の深さが変わってきます。

看護師国家試験で出題されたビタミン関連問題を確認できる公式解説サイト。

 

看護師国家試験 過去問:水溶性ビタミンはどれか|看護roo!

水溶性ビタミンを活かす看護ケアと食事指導のコツ

水溶性ビタミンは体内に長く貯蔵されにくく、余った分は尿中に排泄されるため、「一度にまとめて」よりも「毎日こまめに」摂ることが大切です。
その一方で、サプリメントなどで特定のビタミンだけを長期的に大量摂取すると、B6による末梢神経障害など、水溶性であっても過剰症が問題になるケースがあります。
皮膚のかゆみを訴える患者さんに対して、看護師が日常の食事を確認するときのポイントとしては、次のような点が挙げられます。

 

     

  • 主食だけでなく、肉・魚・卵・大豆製品などタンパク源を十分摂れているか(B群不足はタンパク質摂取不足とセットになりやすい)。
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  • 緑黄色野菜や果物を毎日少量でも摂れているか(ビタミンCや葉酸の供給源)。
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  • アルコール多飲や偏ったダイエット、消化器疾患など、ビタミン消耗や吸収障害につながる背景がないか。
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  • 長期にわたり同じ薬(抗けいれん薬や抗生物質など)を服用していないか、薬剤性のビタミン不足や皮膚症状の可能性を確認する。

高齢者や慢性疾患のある患者さんでは、食欲低下や嚥下機能の低下、独居による食事の簡素化から、ビタミンB群とCがまとめて不足しがちです。

その結果として、軽い皮膚の乾燥やかゆみ、口角炎、倦怠感が「年のせい」と片付けられてしまい、ビタミン欠乏症への気づきが遅れることがあります。

看護ケアの現場では、保湿や外用薬の指導に加えて、以下のような「一歩踏み込んだ声かけ」を意識すると、栄養アセスメントにもつながります。

 

     

  • 「ここ1週間くらい、きちんと3食とれていますか? 特にお肉や魚、卵などはどれくらい食べられていますか?」と具体的な食品名で聞く。
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  • 「口内炎や口の端の切れやすさはありませんか?」「爪や髪の状態で気になることは?」と、ビタミン不足を示唆するサインも一緒に確認する。
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  • 「サプリメントは何か飲んでいますか? 市販のビタミン剤も含めて教えてください」と過剰摂取のリスクも把握する。

また、皮膚のかゆみが強い患者さんには、腸内環境とビタミン吸収の関係に触れながら、「甘い清涼飲料中心の食生活」や「極端な糖質制限」に偏らないよう、本人の生活背景に合わせた現実的な提案が重要です。

 

参考)かゆみと栄養

すべてを完璧にしようとするのではなく、「朝食にゆで卵とみかんを足してみる」「いつものインスタントラーメンに冷凍ブロッコリーを追加してみる」といった、小さな工夫から一緒に考えると継続しやすくなります。

水溶性ビタミンの働きと、不足・過剰による症状、食事摂取の目安が整理された医療系コラム。

 

水溶性ビタミンとは?9種類のビタミンのはたらきや食事摂取基準|メディパレット

 

 


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