

病院で処方される痒み止めと一緒に出される、ワセリン(保湿)。

値段が安くて、薬局でも買える。
これは嬉しい、超ウレシイ。
でも、無条件に使っていいの?
ワセリンの使い方や、メリット、デメリットについてまとめてみました。
ワセリン自体には、保湿成分などは含まれていません。
では、何の役に立つかというと「油の膜を張って、水分の蒸発を防ぐ」ためのものなんですね。
ラップのような役割をすると考えると良いでしょう。

使い方のイメージはこんな感じ。
背中が乾燥でかゆい!
↓
痒み止めを塗る
↓
保湿用のクリームやローションを塗る
↓
ワセリンを塗る
痒みは、乾燥すると感じやすくなります。
そこで保湿。そして、保湿状態が長持ちするようにワセリンでフタをするんですね。
薬局でワセリン見てみたら、激安なのと、高いやつとがあるんだけど?
何がちがうんでしょうか?
実は、ワセリンには、大きく3種類あります。
日本薬局方の基準に合格したワセリンです。医療用に使われています。
とは言っても、実は微量ながらベンゼン等の不純物が残っています。
>>>白色ワセリン
とにかく激安です。パラベンが微量ながら残っています。基本的には、顔には使えません。
白色ワセリンと比較して、高度に不純物を取り除いたワセリンです。
目に塗る眼軟膏に使われます。眼科専用のワセリンとして使われています。
>>>プロペト
顔にも使えるワセリンです。
白色ワセリン、プロペトよりさらに不純物を取り除いたワセリン。
赤ちゃん用に最適です。
>>>サンホワイト
赤ちゃんにも使える、高品質なワセリン。同じ量で、白色ワセリンの4~5倍くらいの値段。
敏感肌の方も安心して使えます。顔、体に使えますが、白色ワセリン、プロペトとくらべてお値段高いです。
肌への刺激によって、ワセリンの種類を変えるとよいでしょう。
白色ワセリン、プロペト、サンホワイトは市販されていて、ドラッグストアでも手に入ります。
チューブ型とポッド型があります。
チューブ型は、雑菌が入り込みにくいので清潔に使える。だけど、量が少なめ。
ポッド型は、量が多めだけど、指ですくい取ると雑菌が入って繁殖するので、スパチュラ(専用スプーン)必須。

特にパラベン(防腐剤)が入っていないものは、雑菌に弱いです。
指ですくい取って使うと、指先の雑菌が入り込みます。ポッドタイプは、専用スプーン(スパチュラ)を使いましょう。
ワセリンの最大のデメリットはつけ心地です。
油そのものなので、夏場は特にベトベトします。肌着にもくっついて、普通に洗濯したのでは取れません。どうすればいいのでしょうか?
ワセリンは、少量を手に取って、温めて柔らかくしてから伸ばして使いましょう。
量が多すぎると、ベトベトしてきます。

実は適切なワセリンの量は、思ってるよりも少ないんですよね。
肌着にワセリンがくっついて、ベトベト感が取れないよ!という場合は、洗濯前に熱め(50度以上)のお湯に漬け込みましょう。
それでもだめなら、ワセリンを取るための洗剤、ワセリンカットというものもあります。
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新品価格 |
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ただし、このワセリンカットが微妙に値段が高いんですよね。
500gで約3,000円です。1回あたり50g使うそうなので、洗濯10回分。
ざっくり、毎月1箱=3,000円かかる計算です。
せっかく安いからワセリンを使っているのに、ワセリンを落とすための洗剤が高いのは納得できない!
ワセリンは、使い方次第でベトベトせずに、サラッと使えるという口コミもあります。
だけど、当サイト管理人はうまく使えなくて、「こんなベトベトするのはヤダ!」って、そうそうにあきらめてしまったんですよね。
私が愛用しているクリームは、サラッとしたつけごこち。
肌の水分保持能を改善する、っていう効果で乾燥をふせぐんですね。
これ一本で保湿クリーム+ワセリンの代わりになるなら、まあまあのコスパと言えるでしょう。サラッとしてるから特殊洗剤もいらないし。
若い頃は、きっと肌の水分保持能っていうのがちゃんと働いてたんだろうなぁ…。しんみり。

ワセリンのべとべとがウンザリっていうあなたは、チェックしてみてください。
こちら、実際に使ってみた記録です。
痒みを伴う乾燥肌に悩まされている方は多いのではないでしょうか。特に季節の変わり目や冬場は、空気が乾燥して肌トラブルが増加する時期です。そんな時に頼りになるのが、シンプルながら高い保湿効果を持つワセリンです。
ワセリンは石油から精製された保湿剤で、その高い安全性と保湿力から、皮膚科医も推奨する基礎的なスキンケアアイテムとして広く使われています。この記事では、ワセリンの効果的な使い方や肌質別のアドバイスをご紹介します。
ワセリンが優れた保湿効果を持つ理由は、その「水分を守る」能力にあります。ワセリンを肌に塗ると、表面に薄い油膜が形成され、ラップで包んだように肌を覆います。この油膜が肌内部からの水分蒸発を防ぎ、潤いを長時間キープする役割を果たします。
研究によると、ワセリンはオリーブオイルの約170倍もの水分蒸発を抑える効果があるとされています。これは他の保湿剤と比較しても非常に高い数値です。
ワセリンの保湿効果を理解するためには、保湿の仕組みを知ることが重要です。保湿には「水分を与える」と「水分を守る」という2つの要素があります。
| 保湿の種類 | 効果 | 代表的な成分 |
|---|---|---|
| 水分を与える | 角質層に直接水分を供給する | グリセリン、ヒアルロン酸 |
| 水分を守る | 皮膚表面を覆い水分蒸発を防ぐ | ワセリン、シアバター |
ワセリンは「水分を守る」タイプの保湿剤の中でも特に効果が高く、肌の水分を閉じ込める能力に優れています。ただし、ワセリン自体には水分を与える効果はないため、必ず化粧水などで水分補給した後に使用することが大切です。
乾燥肌に悩む方の多くは、肌のバリア機能が低下している状態にあります。健康な肌の角質層には、「天然保湿因子(NMF)」と呼ばれる水分保持成分が存在し、セラミドや遊離脂肪酸、コレステロールなどの「細胞間脂質」が角質細胞の間を埋めています。これらが正常に機能することで、肌は水分を保持し外部刺激から守られています。
しかし、過度の洗顔や加齢、環境要因などによってこのバリア機能が低下すると、肌は乾燥しやすくなり、痒みや炎症を引き起こす原因となります。
ワセリンはこのバリア機能をサポートする働きがあります。角質層の天然保湿因子の働きを助け、失われた細胞間脂質の代わりとなって水分の蒸発を防ぎます。また、外部からの刺激や摩擦から肌を守る保護膜としても機能します。
乾燥肌の方がワセリンを効果的に使用するためのステップは以下の通りです。
特に乾燥が気になる部分(目元や口元など)には、重ね塗りするとより効果的です。就寝前のケアとして取り入れると、睡眠中の水分蒸発を防ぎ、朝までしっとりとした肌を保つことができます。
ワセリンは効果的な保湿剤ですが、正しい使い方をしないとべたつきやテカリの原因になることがあります。以下に、ワセリンの正しい塗り方と使用量をご紹介します。
適切な使用量
顔全体に使用する場合、米粒1〜2個分程度が目安です。少量から始めて、足りないと感じたら少しずつ追加していくのがコツです。ワセリンは少量でも広範囲をカバーできるため、使いすぎに注意しましょう。
塗り方のステップ
ワセリンは冷えると固くなるため、手のひらの体温で温めてから使用すると伸びがよくなります。また、顔の皮膚は薄いため、強くこすらないように注意しましょう。
時間帯別の使い方
特に夜のスキンケアでは、ワセリンを最後に使用することで「蓋」の役割を果たし、それまでのスキンケア成分を閉じ込める効果が期待できます。
ワセリンを選ぶ際には、精製度の高い「白色ワセリン」を選ぶことが重要です。ワセリンは精製度によって色や刺激の強さが異なり、精製度が高いほど色は白く、肌への刺激も少なくなります。
白色ワセリンの特徴
特に顔に使用する場合は、皮膚が薄く刺激に敏感なため、必ず白色ワセリンを選びましょう。アトピー性皮膚炎や敏感肌の方、乳幼児に使用する場合は、さらに精製度の高い医薬品グレードの白色ワセリンがおすすめです。
ワセリン製品の選び方のポイント
市販のワセリン製品には、チューブタイプやジャータイプなど様々な形状があります。使いやすさや保管のしやすさを考慮して選ぶとよいでしょう。また、持ち運びに便利なミニサイズの製品もあるので、外出先での乾燥対策にも活用できます。
ワセリンは肌の保湿だけでなく、様々な用途に活用できる万能アイテムです。以下に、あまり知られていないワセリンの活用法をご紹介します。
美容面での活用法
ボディケアでの活用法
生活での活用法
これらの活用法は、少量のワセリンで効果を発揮します。使用する際は必要最小限の量を使い、過剰な使用は避けましょう。
また、ワセリンを使ったDIY美容レシピも人気です。例えば、ワセリンにエッセンシャルオイルを数滴加えてオリジナルの香り付きリップクリームを作ることができます。ただし、エッセンシャルオイルは肌に直接使用すると刺激が強いことがあるため、配合量には注意が必要です。
ワセリンは多くの人に安全に使用できる保湿剤ですが、いくつかの注意点や避けるべき状況があります。効果的かつ安全に使用するために、以下の点に注意しましょう。
使用を避けるべき状況
使用上の注意点
肌質別の注意点
ワセリンは正しく使用すれば非常に効果的な保湿剤ですが、肌の状態や使用方法によっては効果が得られなかったり、逆効果になったりすることもあります。自分の肌質や状態に合わせて適切に使用することが大切です。
皮膚の状態に不安がある場合や、ワセリンを使用しても症状が改善しない場合は、皮膚科医に相談することをおすすめします。特に、強い痒みや炎症が続く場合は、早めに専門家の診断を受けましょう。
日本皮膚科学会の乾燥肌(ドライスキン)についての解説ページ
以上、ワセリンを使った効果的な肌の保湿方法についてご紹介しました。シンプルながら高い保湿効果を持つワセリンは、正しく使用することで乾燥による痒みを軽減し、健やかな肌を保つ強い味方となります。ぜひ日常のスキンケアに取り入れてみてください。