

窓を5分以上開けないとダニのフンが舞い続け、かゆみが1日中止まらなくなります。
冬になると窓を開けるのが億劫になり、換気をついサボりがちです。しかし換気の頻度や時間には、実は明確な目安があります。
建築基準法では2003年の改正以降、住宅に「24時間換気システム」の設置が義務付けられました。これは1時間あたり室内空気の半分以上(換気回数0.5回/h以上)を入れ替えることを前提に設計されています。つまり基本的には24時間ずっと換気し続けることが前提です。
ただし窓を開けた自然換気の場合、厚生労働省の指針では1回10〜15分、1日に少なくとも2〜3回を目安としています。冬でもこの頻度は変わりません。これが原則です。
気になるのは「何分開ければ十分なのか?」という点ですね。研究によると、6畳程度の部屋であれば窓を全開にした場合、約5〜10分で室内の空気はほぼ入れ替わるとされています(日本建築学会の換気実験データより)。ただしこれは風通しが良い場合の話で、窓が一方向にしかない場合や無風状態では20〜30分かかることもあります。
対角線上にある2か所の窓や、窓とドアを同時に開けることで空気の流れが生まれます。これは使えそうです。
空気の通り道を作るのが条件です。一方向しか開口部がない場合は、換気扇と窓を組み合わせると効率が上がります。
<参考:厚生労働省「シックハウス対策に関する検討会報告書」>
厚生労働省|シックハウス症候群対策と換気の必要性について(公式)
換気をしないと空気が汚れるだけではありません。かゆみの原因物質が室内に蓄積していきます。
室内のかゆみの主な原因の一つが、ダニのフンや死骸(ダニアレルゲン)です。ダニは温度20〜30℃・湿度60〜80%の環境を好みますが、冬に暖房を効かせた密閉された部屋はまさにこの条件に近くなります。換気しない部屋でのダニアレルゲン濃度は、適切に換気した部屋と比べて最大2〜3倍高くなるという研究報告があります(国立環境研究所)。
ダニアレルゲンは非常に軽く、人が歩いたり布団をはらったりするだけで空中に舞い上がります。この浮遊アレルゲンが皮膚に触れたり、吸い込まれたりすることで、アトピー性皮膚炎やじんましんのかゆみを引き起こします。つまり換気不足は直接かゆみに影響します。
また換気不足は室内のCO₂濃度も高めます。CO₂濃度が1000ppmを超えると集中力の低下や頭痛が起きますが、同時に室内温度・湿度が上昇しやすくなり、これもかゆみを悪化させる要因です。一般的なオフィスや住宅でも、換気なしで1〜2時間過ごすだけでCO₂濃度は1500ppm以上に達することがあります。
厳しいところですね。
さらに冬の暖房(特に灯油ファンヒーターやガスストーブ)は燃焼時に水蒸気と二酸化窒素(NO₂)を放出します。NO₂は気管支や皮膚への刺激性があり、かゆみを増悪させることがわかっています。換気をしないとこの有害物質が室内に溜まり続けます。
かゆみのある人にとって、換気は「寒いを我慢してでもすべき」対策です。
<参考:国立環境研究所 室内空気質とアレルゲン>
国立環境研究所|室内空気質・アレルゲンと健康影響に関する研究
冬に換気を嫌がる最大の理由が「乾燥が進む」ことです。確かにこれは正しい懸念です。しかし工夫次第でダメージを最小限にできます。
冬の外気の湿度は地域にもよりますが、東京の1月平均湿度は約40〜50%程度です。一方、暖房中の室内湿度は20〜30%まで下がることがあります。窓を開けると外の乾燥した冷気が入り込み、さらに湿度が下がる…というイメージを持つ方が多いですね。
ところが実は、冬の外気は室内の暖かい空気より「絶対湿度」が高いことがよくあります。絶対湿度とは空気1㎥に含まれる水蒸気の量(g)のことで、温度が低くても水分量自体は多い場合があります。冬の換気で一時的に相対湿度が下がって感じるのは、取り込んだ外気が室内で暖められて相対湿度が下がって見えるためです。
つまり換気したから乾燥が悪化したわけではない、ということですね。
乾燥によるかゆみを抑えながら換気するには、朝9〜11時か昼12〜14時の時間帯がおすすめです。この時間は外気温が比較的高く、湿度も一日のなかで高めになりやすいです。また換気後には加湿器を使って湿度を50〜60%に保つと、ダニの繁殖を防ぎながらも皮膚のバリア機能を守れます。
加湿器は超音波式よりもスチーム式か気化式が衛生的です。超音波式は水のミネラル分をそのまま空中に放出するため、肌に刺激になることがあります。かゆみが気になる方には気化式加湿器が選択肢の一つになります。
使っている暖房の種類によって、必要な換気の頻度は変わります。これを知らずに同じ感覚で換気していると、かゆみの改善が見込めません。
エアコン(電気式)は燃焼を伴わないため、CO₂や水蒸気・有害ガスを発生させません。空気を循環させるだけなので、24時間換気システムがあれば窓換気の頻度は1日2回・10分程度で十分です。乾燥対策の観点から加湿器との併用が前提になります。
石油ファンヒーター・ガスストーブは燃焼型のため、使用中にCO₂・一酸化炭素(CO)・水蒸気・NO₂を室内に放出します。メーカー各社(コロナ、ダイニチなど)の取扱説明書には、1時間に1〜2回、1〜2分以上の換気を行うよう明記されています。かゆみ対策だけでなく、一酸化炭素中毒予防のためにもこの換気は絶対に省略できません。
1〜2分でいいの?と思うかもしれません。燃焼系暖房の場合、主な目的は有害ガスの排出なので短時間でも効果はあります。ただしアレルゲン除去を兼ねるなら、追加で1日1〜2回の10分換気も行うのが理想です。
床暖房はエアコン同様に燃焼なしですが、部屋全体を均一に暖めるため対流が少なく、ホコリが舞いにくいというメリットがあります。ただし換気不足になると湿度が下がりやすく、乾燥肌・かゆみのリスクは残ります。
暖房の種類で換気頻度が違うということですね。自分の暖房タイプを確認して、適切な換気計画を立てることが第一歩です。
<参考:コロナ石油ファンヒーター取扱説明書・換気に関する警告>
コロナ|石油ファンヒーターの安全な使い方・換気の重要性(公式)
換気だけしても、床や布団にたまったダニアレルゲンを放置していては効果が半減します。換気と掃除はセットで考えるのが正解です。
ダニアレルゲンは空中に舞うとおよそ20〜30分後に床や寝具に再び沈降します。つまり換気中に掃除機をかけると、舞い上がったアレルゲンを吸引できる「ゴールデンタイム」が生まれます。逆に換気後に掃除機をかけると、すでに沈降したアレルゲンを再び舞い上げてしまうことになります。
順番が大事です。
具体的な手順として推奨されるのは、①窓を開ける → ②掃除機をかける → ③濡れ拭きで仕上げ → ④10〜15分後に窓を閉めるという流れです。掃除機は排気がきれいなHEPAフィルター搭載タイプが望ましく、一般的なサイクロン式では排気口からアレルゲンが再放出される場合があります。
布団については、天日干し後の取り込み時に掃除機をかけるのが効果的です。ただし冬は外が乾燥しているため、布団乾燥機(60℃以上の熱)を使ってダニを死滅させてから掃除機をかける方法が現実的です。ダニは50℃・20〜30分の加熱で死滅します(日本アレルギー学会のガイドラインより)。
換気・掃除・布団ケアの三つが揃って初めて、室内アレルゲンを大幅に減らせます。かゆみをなんとかしたい方にとって、換気の時間帯と掃除のタイミングを組み合わせることが最も効果的なアプローチです。
<参考:日本アレルギー学会 アレルギー疾患の環境整備ガイドライン>
日本アレルギー学会|患者向け情報:ダニ対策・室内環境の整備について

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