

あなたの寝室の換気設定が、かゆみの原因になっているかもしれません。
住宅に使われる換気システムは大きく3種類。第1種、第2種、第3種があります。
第1種換気は「給気・排気」を両方機械で行うタイプで、空調管理がしやすいです。第2種は高気密なクリーンルームなどで採用され、外から空気を入れて、内部の圧を上げて排気する仕組みです。そして最も一般的なのが、第3種換気。排気を機械で行い、給気は自然に任せるタイプです。
日本の新築住宅の約8割がこの第3種換気を採用しています。
ただし、この方式は「乾燥」と「外気の花粉・PM2.5流入」のリスクを伴います。つまり、かゆみ体質の人にとっては不利です。
熱交換型の第1種に変えるだけで、室内湿度を約10〜15%維持できるケースもあります。これは大きな差です。
つまり換気システム選びが、肌環境の根本改善につながるということですね。
冬に肌がかゆい理由のひとつが、過剰な乾燥。意外なことに、第3種換気は24時間運転で外の乾いた空気をそのまま引き入れてしまいます。
たとえば外気温5℃・湿度30%の日、室内空気は再加熱されますが、湿度は一気に15%程度まで下がります。
加湿器を使っても、排気によって湿度が逃げやすいのです。だから「ずっと乾く」ように感じます。
第1種換気の熱交換タイプでは、外気を取り込む際に約70%の熱と湿気を回収します。結果として肌や喉への刺激が少なく、特にアトピー・乾燥肌の家庭では体感がまったく違います。
結論は、第3種換気は乾燥を悪化させやすいということです。
環境省の住宅環境指針にも、湿度40~60%を保つことが快適性の目安とされています。
(参考:第3種換気の湿度への影響について詳しい文献 →
春や秋の「かゆみ」には、花粉やダニの死骸、PM2.5も関係します。
第3種換気では、自然給気口を通してフィルターなしで外気を入れることが多く、花粉がそのまま侵入します。
フィルター搭載型の第1種換気では、このリスクを最大90%削減できます(一般的なHEPAフィルターの場合)。
特に、寝室や子供部屋に給気口がある場合は注意が必要です。就寝中にアレルゲンが鼻や肌に直接触れるからです。
つまり「換気が原因のかゆみ」を防ぐには、花粉とホコリの遮断が条件です。
HEPAフィルター付き第1種換気ユニットは高価に感じますが(本体価格15〜25万円前後)、皮膚科通院や薬代の長期コストを考えると経済的とも言えます。経済効果は数年で返ってくることもあります。
換気を強化すると「電気代が上がる」と考える人も多いですが、実際は違います。
たとえば最新の熱交換換気では消費電力が20W前後。24時間稼働しても月に約200円ほどです。
一方、乾燥によって肌が荒れ、加湿器や暖房を強く使えば、1ヶ月で1000円以上違うケースもあります。
つまり、光熱費だけでなく健康コストも含めて考えるのが本当の「コスパ」ですね。
省エネ等級5以上の住宅では、この熱交換換気が義務化に近い状態になりつつあります。
(参考:省エネ住宅と熱交換換気に関する詳しい情報 →
経済産業省 資源エネルギー庁「住宅の省エネ対策」)
「空気をきれいにする」だけでなく、「湿度を守る」という視点が重要です。
熱交換タイプの第1種換気に加え、加湿センサー付きの空気清浄機を組み合わせると理想的です。
特に夜間の寝室では、低湿度が続くと肌のバリア機能が低下し、朝のかゆみが強くなります。
あなたができる最初の一歩は、給気口の位置と風量を確認すること。
給気口が直接ベッド付近にある場合は、ルーバーを調整して風向きを変えるだけでも改善します。
つまり、設備に頼る前に「今の換気経路」を理解することが基本です。
もし設備更新を検討するなら、住宅設備メーカーのPanasonic「熱交換気システム・エコナビ」シリーズなどがわかりやすいです。
Panasonic 熱交換換気システム製品情報
これで、あなたの家の空気が「かゆみのない空気」に変わります。