

漢方薬を2週間飲んで「効かない」と自己判断でやめると、かゆみが3倍悪化することがあります。
温清飲(うんせいいん)は、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」と「四物湯(しもつとう)」という2つの漢方処方を合わせた薬です。 黄連解毒湯が体にこもった余分な熱を冷まして炎症を抑え、四物湯が血を補って肌の乾燥を和らげるという、相反する働きを同時に行います。kracie+1
これが何を意味するかというと、「皮膚はカサカサに乾燥しているのに、体の中に熱がこもってかゆい・のぼせる」という矛盾した症状に特化した漢方薬だということです。 一般的な保湿ケアや抗ヒスタミン薬だけでは対処しきれないこのタイプの人に、特に有効とされています。
参考)【辛口レビューと口コミ】ツムラ漢方温清飲エキス顆粒の効果とは…
含まれる生薬は8種類。トウキ・ジオウ・シャクヤク・センキュウ(四物湯成分)+オウゴン・サンシシ・オウレン・オウバク(黄連解毒湯成分)です。 それぞれが連携して、炎症の根本原因である「血の滞りと熱のこもり」に働きかけます。つまり体質そのものを整える薬です。
対象となる主な症状は以下の通りです。
参考)https://k-mesen.jp/lp/online/posts/category/kampo/unseiin1/
アトピー性皮膚炎の中でも、「かきこわした後が茶色く残る」「お風呂上がりや体が温まるとかゆみが増す」タイプには特に向いています。
早い人で2週間〜1ヶ月、慢性的な皮膚疾患では3〜6ヶ月かかることもあります。これが基本です。uchikara-clinic+1
「なぜこんなに時間がかかるのか?」と思う方も多いでしょう。西洋薬の抗ヒスタミン剤や塗り薬は症状を一時的に抑えますが、温清飲は体質そのものを整えることが目的のため、変化がゆっくりと現れます。 木が根から育つのと同じで、見えないところで体のバランスが変わっていくイメージです。
参考)https://ashitano.clinic/medicine/2371/
効果が出るまでの期間に影響する主な要因は下記のとおりです。
数週間で変化を感じる人もいれば、数ヶ月の服用が必要な場合もあります。 症状が「なくなる」より先に、「頻度が減る」「かゆみの強さが落ちる」という形で変化が現れるケースが多いです。これは使えそうです。
参考)https://ic-clinic.com/column/unseiin/
1ヶ月服用しても症状に変化が全くない場合は、体質に合っていない可能性があるため、医師や薬剤師への相談が必要です。
どんな体質の人にも効くわけではありません。合う・合わないを事前に確認することが、遠回りしない近道です。
温清飲が向いている体質の特徴は次の通りです。
一方、次のような体質には向いていない可能性があります。
体が温まるとかゆくなるかどうかが一つの判断ポイントです。 「お風呂上がりに毎回かゆみが爆発する」「夏になると悪化する」という人は、温清飲の適応に当てはまる可能性が高いです。
参考)体が温まるとかゆくなる肌の炎症に「温清飲」【薬剤師が教える漢…
なお、セルフチェックだけで判断するのは難しい場合もあります。ツムラ57番(処方薬)やクラシエの温清飲エキス顆粒(OTC薬)の選択も含め、皮膚科や漢方外来で体質を診てもらうと確実です。
正しく飲まないと効果が半減します。飲み方は意外と知られていません。
基本的な服用方法は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1日の服用量 | 7.5g(顆粒)を2〜3回に分割 |
| 飲むタイミング | 食前または食間(食後30分以上空ける) |
| 飲み方 | 水またはぬるま湯で服用 |
| 対象年齢 | 原則15歳以上 sugamo-sengoku-hifu+1 |
「食前または食間」に飲む理由があります。胃に食べ物がない状態の方が、生薬の有効成分が腸から吸収されやすいためです。食後に飲んでいる人は今すぐ見直しましょう。これが条件です。
飲み忘れた場合は気づいた時点で服用してください。ただし次の服用時間が近い場合は1回飛ばします。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
参考)【漢方】温清飲の効果・副作用を医師が解説! - オンライン診…
漢方の古典的な用法では、「飲(いん)」という名のつく処方はお茶のように煎じた液を冷ましてから少しずつ飲んでいたとも言われています。 現代のエキス顆粒でも、冷ましたぬるま湯で飲むと苦みが和らぐという声があります。苦みが気になる方は試してみる価値があります。
副作用は比較的まれですが、知らずに飲み続けると取り返しのつかないケースがあります。痛いですね。
主な副作用は次の通りです。
胃腸症状は服用開始から数日以内に出ることが多いです。 この場合は、食後に飲む・量を減らすなどで改善することがあります。ただし間質性肺炎と肝機能障害は重大な副作用です。これは例外です。症状が出たら自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
長期服用(3ヶ月以上)を検討する場合は、定期的な血液検査で肝機能を確認することが推奨されます。特に他の薬(西洋薬)と併用している場合は、必ず担当医に伝える必要があります。
なお、アトピー性皮膚炎の治療中にステロイド外用薬を使っている場合も、温清飲を並行して使うことは可能ですが、ステロイドを急にやめることは厳禁です。 漢方は「ステロイドを減らしていくサポート役」として捉えるのが現実的な使い方です。
参考)アトピー性皮膚炎~温清飲 - 漢方ライフ- 漢方を始めると、…
漢方薬は飲むだけでは「もったいない使い方」になります。生活習慣とセットで取り組むことで、効果が出るまでの期間を縮められます。
体の「熱のこもり」に関係する生活習慣を見直すのが最優先です。辛い食べ物・アルコール・睡眠不足はすべて体に熱をこもらせる原因となり、温清飲の「冷ます」働きを妨げます。 特に寝不足が続くと免疫バランスが乱れ、かゆみのサイクルが止まらなくなります。
効果を引き出すためにできることは下記の通りです。
あまり知られていない注意点として、温清飲には体を温める四物湯成分が含まれているため、真夏の暑い時期に大量に飲み続けると、のぼせ感が増す場合があります。 季節や体調に合わせて、漢方専門医や薬剤師と相談しながら量を調整することが理想的です。
参考)【漢方解説】温清飲(うんせいいん)|漢方セラピー|クラシエ
また、「スマホ使用による肌荒れ」とかゆみの関係も見逃せません。スマホのブルーライトが自律神経を乱し、睡眠の質を下げ、結果的に皮膚のバリア機能を低下させることが研究で示されています。温清飲の効果を最大限に引き出したいなら、就寝1時間前のスマホ操作を控えるだけでも、症状の改善速度が変わってくる可能性があります。
参考:温清飲の詳細な処方・作用機序について(クラシエ公式)
【漢方解説】温清飲(うんせいいん)|漢方セラピー|クラシエ
参考:温清飲のかゆみ抑制メカニズムに関する研究論文(phil漢方)
https://www.philkampo.com/pdf/phil40/phil40-12.pdf
参考:医師監修・温清飲の効果が出るまでの期間と副作用(あしたのクリニック)
https://ashitano.clinic/medicine/2371/