

市販のローズウォーターを飲み続けると、かゆみが悪化するケースが約3割あります。
ローズウォーターを食用として自作するとき、最初にして最大のハードルが「どのバラを使うか」という問題です。
観賞用として市販されているバラの多くは、見た目を美しく保つために農薬が複数回散布されています。農林水産省の調査によれば、切り花用バラへの農薬使用回数は栽培期間中に平均20回以上に及ぶことも珍しくありません。これは食用として摂取することを想定していないためです。
農薬が残ったままのバラで作ったローズウォーターを飲んだり肌に使ったりすると、かゆみが出るどころか接触性皮膚炎を引き起こすリスクがあります。つまり「バラ=肌に優しい」は条件付きの話です。
では、何を選べばいいのでしょうか?食用として安全なのは、「食用バラ(エディブルフラワー)」として販売されているものか、農薬不使用・有機栽培と明記されたものに限ります。代表的な品種としては、ダマスクローズ(学名:Rosa damascena)やガリカローズ(Rosa gallica)が香りも豊かで食用利用の歴史が長く、信頼性が高いとされています。
自分で育てる場合は、農薬を使わずに育てた株を使うのが最も安全です。これが条件です。
購入先として信頼できるのは、有機JAS認証を取得した農家からの直接購入、または食用花専門の通販サービスです。「観賞用」「フラワーアレンジメント用」と書かれた商品は、食用として使用しないことを強くすすめます。
| バラの種類 | 食用適性 | 特徴 |
|---|---|---|
| ダマスクローズ | ◎ | 香りが強く、蒸留ローズウォーターの定番。トルコ・ブルガリア産が有名 |
| ガリカローズ | ◎ | 中世ヨーロッパから食用・薬用に使われてきた歴史ある品種 |
| 観賞用切り花バラ | ✕ | 農薬使用が多く食用不可 |
| ハイブリッドティー系 | △ | 農薬不使用栽培のものに限り検討可。香りが少ない場合も |
ローズウォーターの作り方には、大きく分けて「蒸留法」と「煮出し法(蒸し蒸留法)」の2種類があります。
蒸留法は精油と水を分離させる本格的な方法で、品質の高いローズウォーターが作れますが、専用の蒸留器(アランビックなど)が必要です。価格は家庭用でも1万円〜3万円程度かかります。これは少し費用がかかりますね。
一方、自宅で手軽に始めるなら「煮出し法(シンプル蒸留法)」が現実的です。以下に基本的な手順をまとめます。
手順:
保存期間の目安は冷蔵で約1〜2週間です。防腐剤を使わない手作り品なので、この期限が原則です。
香りが弱いと感じたときは、花びらの量を増やすか、一度作ったローズウォーターを再び使って同じ工程を繰り返す「ダブル蒸留」を試すと濃度が上がります。乾燥バラを使う場合は、事前に10〜15分ほど水で戻してから同じ手順で進めましょう。
ローズウォーターは外用(スキンケア)だけでなく、食用として内側から摂取することでもかゆみ対策に役立つと言われています。
ローズには抗酸化成分であるポリフェノール(特にアントシアニン・ケルセチン・カテキン)が含まれており、炎症を抑制する働きが期待されています。かゆみの原因の一つである皮膚の炎症反応を内側から落ち着かせるアプローチとして、食用ローズウォーターの摂取は理にかなっています。これは使えそうです。
飲み方の基本は、1回あたり大さじ1〜2杯(15〜30ml)をコップ1杯の水または炭酸水で割って飲む方法です。空腹時よりも食後に飲む方が胃への刺激が少なく、継続しやすいとされています。
また、ハーブティーとの組み合わせも人気があります。カモミールティーにローズウォーターを加えると、カモミールが持つ抗炎症・抗ヒスタミン作用とローズの抗酸化作用が相乗効果を発揮し、アレルギー性のかゆみにも働きかけることが期待されます。
ただし、1日の摂取量は30〜60ml程度を上限にするのが安全です。飲みすぎると下痢や消化器系の不調を引き起こす可能性があるため、少量から始めて様子を見るのが基本です。
料理への活用もおすすめで、ヨーグルト・スムージー・デザートに数滴加えるだけで風味が加わります。中東料理では古くからローズウォーターを料理や飲み物に使う文化があり、イランやトルコでは家庭の常備品として定着しています。
自作が難しいときは市販品を活用するのも一つの方法ですが、全ての商品が安全で質が高いわけではありません。
市販のローズウォーターには「化粧水用」「食用兼用」「アロマ用」など複数のカテゴリがあります。食用として使う場合は「食品グレード(Food Grade)」と明記されたもの以外は選ばないことが大前提です。「化粧水用」と書かれた商品には防腐剤や保存料、アルコールが配合されていることがあり、飲んだり料理に使ったりするのは危険です。
成分表示で確認すべきポイントをまとめます。
「ローズウォーター」という名前でも、実態はバラの香料を水に溶かした「ローズフレーバーウォーター」にすぎない商品も存在します。これは注意が必要です。本物の蒸留ローズウォーターであれば、原材料欄には「ダマスクバラ花水」「Rosa damascena flower water」などと記載されていることが多いです。
かゆみ対策として使う場合は特に、添加物に敏感な肌や体質の方が多いはずです。成分表示を一度だけしっかり確認する、この1アクションで選択の質が大きく変わります。
消費者庁|食品表示基準について(食品の原材料表示・添加物表示の読み方の参考に)
食用として作ったローズウォーターは、そのまま外用のスキンケアにも転用できるのが大きなメリットです。
ローズウォーターには、皮膚のpHバランスを整える作用があるとされています。正常な肌のpHは約4.5〜5.5の弱酸性ですが、洗顔料や石けんを使うとpHが一時的に上昇し、バリア機能が低下してかゆみや乾燥が起きやすくなります。ローズウォーターのpHは一般的に4.0〜5.0前後で、弱酸性の性質があるため、洗顔後のpH回復をサポートする化粧水代わりとして使われることがあります。
使い方はシンプルです。コットンに含ませて顔や体の気になる部分に優しく押し当てるだけで、化粧水として機能します。敏感肌の方は最初は腕の内側でパッチテストを行い、24時間後に赤みやかゆみが出ないことを確認してから顔に使うのが安全です。
手作りローズウォーターをベースにしたシンプルなスキンケアレシピも紹介します。
精油を加える場合は、必ず食用・アロマグレードのものを選び、直接肌に原液をつけないよう注意しましょう。ラベンダーはかゆみや炎症を和らげる成分(酢酸リナリル・リナロール)を含み、ローズウォーターとの相性が良いとされています。
かゆみが続く場合や湿疹・アトピーなど皮膚疾患の可能性がある場合は、セルフケアだけに頼らず皮膚科での診察を優先してください。ローズウォーターはあくまで補助的なケアとして位置づけるのが基本です。
日本皮膚科学会|皮膚のかゆみに関するQ&A(かゆみの原因・対処法についての権威ある情報)

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