スキンケア研究と大学が解明したかゆみの真実

スキンケア研究と大学が解明したかゆみの真実

スキンケア研究と大学が解明したかゆみ・肌トラブルの真実

丁寧に洗顔するほど、あなたのかゆみは悪化していきます。


この記事のポイント3つ
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大学研究が「洗いすぎ」の危険を実証

毎日の丁寧な洗顔がバリア機能を壊し、かゆみ神経を表皮まで伸ばす原因になることが、国内外の大学研究で明らかになっています。

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順天堂大学が「かゆみを止める物質」を特定

セマフォリン3Aというタンパク質がかゆみ神経の伸長を抑制。スキンケアでこの物質の産生を増やす方法の研究が現在も進行中です。

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広島大・花王など、大学発のスキンケア成分が続々

タンニン酸入浴剤、セラミドプロファイル研究など、大学と企業の共同研究からかゆみ対策に有効な成分・製品が生まれています。


スキンケア研究が証明した「かゆみ」が起きる本当のメカニズム


「かゆい」という感覚は、長い間「痛みの一種」として研究されてきました。ところが1997年と2007年の研究で、かゆみを伝える専用のC線維(神経繊維)が独立して存在することが判明し、かゆみ研究は一気に進展しました。意外ですね。


順天堂大学大学院医学研究科 環境医学研究所が設立した「順天堂かゆみ研究センター(JIRC)」は、日本で初めてかゆみに特化した研究機関です。同センターの研究では、健康な皮膚では真皮の中に留まっているかゆみ神経線維が、バリア機能が低下すると表皮まで枝分かれしながら伸び、外からの刺激を過剰に感知しやすくなることが明らかになりました。


この神経線維の伸長をコントロールしているのが、セマフォリン3A(Sema3A) と呼ばれるタンパク質です。健康な皮膚では、セマフォリン3Aが神経伸長を促進するNGF(神経伸長因子)よりも多く産生されています。一方でアトピー性皮膚炎乾燥肌の皮膚では、このバランスが崩れてNGFが優位となり、神経が表皮まで伸びてかゆみを引き起こします。


つまり「かゆみ」は皮膚の表面だけの問題ではなく、神経レベルでの変化が根本にあるということです。スキンケアで保湿を徹底することは、この神経の過剰な伸長を防ぐための最初の防波堤になります。バリア機能を守ることが原則です。


かゆみのメカニズムを深く理解したうえでスキンケアを選ぶことが、対処療法ではなく根本からのアプローチになります。


参考:順天堂大学「栄養学から皮膚科学の研究者へ。かゆみ解明に向けて様々な研究を行う鎌田弥生先生」|セマフォリン3Aとかゆみ神経の関係についての研究者インタビュー


スキンケア研究が覆した「洗いすぎ」の常識と皮膚バリアへの影響

「毎日しっかり洗う=清潔=肌に良い」というのは、長年の常識でした。しかし、国内外の医師・研究者の間でこの考えは急速に見直されています。


皮膚表面には角層(かくそう)と呼ばれる薄い層があります。これがバリア機能の実体で、外からの刺激や異物をブロックしながら、内側の水分蒸散も防いでいます。厚さはたった0.02mm——ラップ1枚程度の薄さです。この非常に繊細な層が、強い洗浄剤や頻繁な洗顔によって破壊されていきます。


再生医療の専門家らも指摘しているように、日常的な乾燥肌や肌荒れが増加している大きな原因のひとつが「洗いすぎ」です。洗顔を1日3回以上行ったり、アルコール成分入りのクレンジングで強くこすったりすることで、肌の天然保湿因子(NMF)やセラミドが過剰に失われます。その結果として、以下の悪循環が生じます。


  • 🔁 バリア機能が低下する
  • 🔁 外部刺激(花粉・ハウスダスト・化学物質)が侵入しやすくなる
  • 🔁 免疫反応が過剰に起きてかゆみ・炎症が発生する
  • 🔁 掻くことでさらにバリアが壊れる


洗顔は1日2回(朝・夜)を上限とし、ぬるま湯(38〜40℃)と低刺激・無添加の洗顔料を使って泡で包むように洗うことが、大学・医療機関の推奨するスキンケアの基本姿勢です。これだけ覚えておけばOKです。


洗顔後5分以内に低刺激な保湿剤(セラミド・天然保湿因子配合)を塗布することで、壊れかけたバリア機能を素早く補修できます。ドラッグストアで購入できる「キュレル(花王)」や「ヒルドイドソフト軟膏(処方薬)」などが、バリア機能修復の観点から皮膚科医にも支持されています。


スキンケア研究大学の最新成果:セラミドと敏感肌の意外な関係

花王スキンケア研究所は2025年、帝京科学大学生命環境学部との共同研究で、重要な発見を世界的学術誌「Journal of Cosmetic Dermatology」に発表しました。


その内容は、皮膚疾患がない人の「敏感肌」でも、アトピー性皮膚炎と類似したセラミドの減少パターンが起きているというものです。具体的には、角層細胞間脂質(皮膚の細胞同士の隙間を埋める脂質成分)のパッキング構造——つまり脂質の密度——が健常肌より低くなっていることが確認されました。


わかりやすく言えば、「病気ではないのに、アトピーと同じくらいバリアが弱い状態の人がいる」ということです。これは使えそうです。


この発見が示すのは、「かゆみや刺激感受性が高い人=何らかの皮膚疾患がある人」というわけではなく、見た目は普通でもバリア機能が低下している敏感肌の人が多く存在するという現実です。そのような肌にとって、適切なセラミドを補うスキンケアは単なる美容のためではなく、かゆみを予防するための医療的アプローチに近いものになります。


セラミドには複数の種類(NP、NS、EOSなど)があり、研究ではセラミドNSに対してセラミドNPの比率が低下している点が特に重要だとされています。セラミドを選ぶ際には「ヒト型セラミド」と表記された成分が最も皮膚との親和性が高く、効果的とされています。


参考:花王プレスリリース「皮膚バリア機能が低下傾向にある敏感肌とセラミドの実態研究」(2025年6月25日)|帝京科学大学との共同研究によるセラミドと敏感肌の関係について


スキンケア研究が示す「入浴方法」でかゆみが変わるという新常識

多くのかゆみに悩む方がスキンケア(塗るもの)に注目しがちですが、大学研究が示す意外な視点がひとつあります。それは「入浴剤」がかゆみに直接影響するという事実です。


広島大学と株式会社バスクリンの共同研究(2021年)では、タンニン酸を配合した入浴剤がアトピー性皮膚炎患者の夜間かゆみを有意に低下させることが、ランダム化二重盲検クロスオーバー試験(医薬品と同等の信頼性の高い試験方法)で確認されました。タンニン酸が皮膚表面に付着して汗の中の抗原を中和し、ヒスタミンの遊離を抑制することでかゆみを軽減させる仕組みです。


この研究は日本皮膚免疫アレルギー学会で最優秀論文賞を受賞しており、エビデンスレベルの高い知見として注目されています。いいことですね。


一方で、入浴時の注意点も研究から明らかになっています。


  • 🛁 お湯の温度は38〜40℃が推奨(それ以上は毛細血管を拡張させかゆみを誘発)
  • 🛁 入浴時間は15〜20分程度が目安(長風呂は皮脂を過剰に洗い流す)
  • 🛁 タオルで体を拭くときは「押さえる」動作で(こすると摩擦でバリアが壊れる)
  • 🛁 入浴後5分以内に保湿剤を塗布する(時間が経つと蒸発が進む)


入浴→保湿のルーティンを正しく整えるだけで、かゆみの悪循環を断ち切るきっかけになります。タンニン酸配合入浴剤(バスクリン「薬湯」シリーズ等)は薬局でも入手可能で、試してみる価値のある選択肢です。


参考:広島大学プレスリリース「アトピー性皮膚炎に対するタンニン酸配合入浴剤の効果を検証」(2021年2月26日)|ランダム化二重盲検試験でのタンニン酸入浴剤のかゆみ改善効果について


スキンケア研究と腸内環境——大学が注目する「腸と肌の意外な相関」

スキンケアとかゆみの話で、「腸」が出てくるとは予想外かもしれません。しかし近年、複数の大学・研究機関がこの「腸肌相関」に注目した研究を発表しています。


順天堂大学の研究では、ビフィズス菌「M-16V」を摂取した成人女性において、季節性の皮膚状態の悪化が抑制される可能性が示唆されました(2025年10月発表)。腸内細菌のバランスが乱れると免疫システムが過剰反応しやすくなり、炎症やかゆみにつながるという「腸管免疫」の仕組みが背景にあります。


また別の研究では、腸内環境が悪化すると腸管のバリア機能が低下し、有害な微生物や毒素が血流に乗って全身に回り、皮膚の炎症反応を引き起こすことが確認されています。これはアトピー性皮膚炎の悪化とも関連すると指摘されています。


腸内環境を整えるうえで注目される栄養素は以下の通りです。


  • 🥗 プロバイオティクス(ヨーグルト・納豆・味噌など発酵食品
  • 🥗 オメガ3脂肪酸(サバ・イワシ・亜麻仁油など)
  • 🥗 亜鉛(牡蠣・赤身肉・ナッツ類)→ 皮膚の修復に必須です
  • 🥗 ビタミンD(きくらげ・しらす・鮭など)


腸活という言葉が広まりつつありますが、スキンケアの視点からも腸内環境を整えることは、外側からの保湿と同じくらい重要なアプローチです。結論は「外と内の両方から」です。


外から塗るスキンケアと、食事・腸活を組み合わせるアプローチは、大学研究が示す最新の「かゆみ対策の全体像」といえるでしょう。日々の食事をほんの少し見直すことが、慢性的なかゆみを改善する意外な突破口になります。


参考:順天堂大学プレスリリース「ビフィズス菌の摂取が、成人女性の顔の皮膚に現れる褐色斑などの悪化抑制に有効な可能性」(2025年10月15日)|腸内菌と皮膚状態の改善に関する研究成果について




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